2012年8月13日月曜日

SLATE DIGITAL VCC 負荷テスト

Twitter で仲良くさせてもらっているこおろぎさん(@Kohrogi34)のブログでSLATE DIGITAL FG-X についての素晴らしい記事がアップされているよん♪


【プラグイン】 マスタリング用コンプ/マキシマイザー Slate Digital FG-X が最高すぎるのでレビュー【聴き比べあり】


実は僕もSLATE DIGITAL VCC を買う際にFG-X も買ってたのだけど、マスタリングをする機会がないのでまだ使ってないのだけど、記事を読み進めていくと、何やら拙者の事が書かれておるよ!!



以下、こおろぎさんの記事から引用

『おっと、こんなところにYuuki-Tさんのブログが! 

どん底からのDTM生活 ~リターンズ~: SLATE DIGITAL VCC ファースト インプレッション 

 処理の重さが気になってるんですが・・・続きはよ!』



という訳で、今回は公開リクエストにお答えして、SLATE DIGITAL VCC 負荷テストを実施し、Blog に書くことにしますよん♪

と言うか、書く書く詐欺状態でずっと待たせててごめんなさい(苦笑

SLATE DIGITAL VCC は全トラックに挿す使い方が推奨されているので、負荷がすごい気になるとこですよね。。。


ということで、今回は以下のように負荷テストを行いました。


・使用MacはMac Pro Early 2008 Intel Xeon クアッド2.8Ghz ×2 、メモリ6GB搭載 

・オーディオトラックを50トラック用意し、そこに24bit/48k の同一のオーディオファイル(Apple loops を24bit/48kで書き出したモノ)を使用。オーディオファイルはシステムHDD とは別のオーディオ専用内蔵HDD から読み出し

・SLATE DIGITAL VCC を使う際はミックスの工程と思われるので、バッファサイズは最大の1024

・VCC はSLATE DIGITAL が推奨する使い方(全トラックにVCC Virtual Channel をインサートし、アウトプットにはVCC Mixbuss をインサート)で負荷テストを実施

・この状態で、オーディオトラックを10tr、30tr、50tr と同時再生していき、50tr まで再生を行ったら、VCC のオーバーサンプリングを上げて再度実施し、Logic のCPU使用メータを確認しながら悲鳴を上げるまで負荷テストを行う。MixBuss は常にインサート。


こんな感じで負荷テストを行いました。


まずはメモリ使用量から。


 ・Logic 上にオーディオトラック50tr 並べたのみ




 ・Logic 上にオーディオトラック50tr 並べ、各トラックにVCC Virtual Channel 、アウトプットにVCC Mixbuss をインサート




上記から、SLATE DIGITAL VCC  を50個くらい挿しても実メモリ使用量は220MB くらいでした。このプラグインは64bit 対応しているのでメモリ使用量に悩むことは多くないはずですが、メモリ消費が大きいという訳でもなさそうです。



次はメインのCPU の負荷を見てみます。

僕のMac がどんな感じで負荷がかかるのか、比較対象として、みんな大好き(なのか知らないけど)IK Multimedia T-RackS 3 Fairchild 670 モデリング をインサートし、オーディオ10tr を同時再生したのが以下です。




コンプ10個使用ってことなんだけど、これを見て「あっ、T-RackS 3 もそこそこ負荷かかるんだ」なんてちょっと思った。でも、実際のミックス時にはこのくらいの負荷のかかるプラグインは気にはなりませんけど^^


まずはVCC のオーバーサンプリングをOFF にした状態で実施。




 ・オーディオ10tr 再生




 ・オーディオ30tr 再生




 ・オーディオ50tr 再生




上記のような結果になりました。

オーバーサンプリングをOFF にした状態ではそんなに負荷がかかるといった状況ではなさそうですが、やはり塵も積もればなんとやら。トラック数は多くなると総じて負荷も見逃せないものになってきそうです。

それでも、最近のCPU は僕のMac Pro を凌駕してしまっているので、古いPC を使っているということがなければ問題になることはさほどないと思います。



では、肩慣らしはこの辺にしてオーバーサンプリングを適用した際の負荷を見ていきます。

ちなみにオーバーサンプリングを適用すると、よりリアルなサウンドを実現できますが、その分負荷がとんでもなくかかるという代物です(苦笑



まずはリアルタイム、オフライン共にMid にした状態から。



※リアルタイムはDAW 再生中にかかる負荷、オフラインはオフラインバウンス時にかかる負荷です。よって、今回の負荷テストではリアルタイムのオーバーサンプリングのみの設定が反映されることになります。


 ・オーディオ10tr 再生




 ・オーディオ30tr 再生




 ・オーディオ50tr 再生




上記のような結果になりました。

オーディオ50tr 使用時は僕のMac のCPU のほぼ3分の1 持っていかれてしまってます。人によって曲を作るの時のトラック数は違うのだろうけど、ミックス時にEQなりコンプなりリバーブなり、色んなプラグインを使用するはずなので、僕の場合はミックス時はここら辺が限界かな?って思います。

ミックス時にCPU がパッツンパッツンなのはあまりよろしくないですし・・・


というか、Logic のメータの一番右のコア働けや!!(笑



では、次はオーバーサンプリングをHigh にした状態で実施。



 ・オーディオ10tr 再生




 ・オーディオ30tr 再生




 ・オーディオ50tr 再生




上記のような結果になりました。

さすがにここまでくるとVCC だけで負荷が相当かかることになります。この設定をミックスで使うにはトラック数が少ないか、CPU が爆速か、どっちかでしか使えないですね。

CPU の世代が一昔古いとはいえ、8コアでこの状態ですからね・・・


てか、一番右のコア・・・



では、最後にオーバーサンプリングをUltra High にした状態で実施




 ・オーディオ10tr 再生




 ・オーディオ30tr 再生




 ・オーディオ50tr 再生




さすがにこの設定で使う場合は2mix ファイルへの味付けとか、ミックスとはちょっと違った工程で使わないと、PC内部で完結する場合はかなり厳しいですね。



他社DAW は分かりませんが、僕の経験上Logic でミックスする場合、1つのコアに負荷が集中してしまって、まだCPU のリソースの空きはあるのに処理が止まるっていうのが度々あります。色んなメーカーのプラグインを使用していく過程で、どうしても負荷分散が上手くいかない時があるんですよね。


ですので、今取り掛かっているのはオーバーサンプリングをMid にしてミックスしていますが、今後もMid で使っていこうと思っています。

High だとギリギリになりそうで、ミックス時にCPU 負荷がギリギリというのは過去の経験から必ず災いを起こすと思っていますので(苦笑



みなさんのお手持ちのPC がクアッド以上だったらオーバーサンプリングをとりあえずはMid に設定しておいて様子を見てみるのが一番オススメです!!

負荷のかかり方は本人が実際に体感しないとなかなか分からないですからね・・・

ただ、負荷については「VCC を導入したいけど現時点でCPU の負荷を心配しながらミックスしている」という人じゃない限り、そんなに心配しなくてもいいんじゃないか?と思っています。



今回は簡単な負荷テストを実施しましたが、今取り掛かっているミックスが終了しましたら、また総合的なレポというか、そんなものを書こうと思います。
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